十八のとき 「彼とは私が十八のときに知り合ったの。私は短大生で彼は高校生だった。彼はまだ子供で、精神的にも私の方がずっと年上だった。大げさに聞こえるかも知れないけれど、彼はいつも私のことを、生きる上でのお手本にしてるみたいな、とにかくそういう関係だったのよ。それで、最初三年間つき合って、いちど別れたの。で、一年経ってまたつき合いだしたんだけど、その一年間の間に私は別の人とつき合ってたの。でも彼は誰ともつき合わずにずっと私のことを待っててくれたみたいだった。そういう子だったのよ。私は正直に、彼と別れてた間に別の人とつき合ってたことを言ったんだけど、彼にはとてもショックだったみたい。だけどそれはしょうがないわよね、お互い別れてたんだもの。それでも私たちはなんとか仲直りして、またもとに戻ったのね。それから私たちはまた三年間つき合ったの。 彼は大学生になってて、私はもう働いてたんだけど、彼が学校を出て就職したら結婚しようっていうことになってた。でも別れちゃった」 「彼の年は?」 「私よりひとつ年下。だから、あなたよりひとつ年上っていうことになるわね」 「なぜ別れた?」 「あるときにね、会社の人たちと飲みに行ったの。私はかなり酔っちゃって、帰りにある男の人に送ってもらったのよ。でもあんまり私が酔ってるんで、その人は『少し酔いを覚ましていったらどうだ?』って言ってくれて・・・・・・。その人は同じ会社の人だったんだけど、たまに相談なんかにも乗ってくれて、本当に信頼できる人だったの。それで、その人のところに行ったんだけど、気がついたら、その人も私も朝まで寝ちゃってたのよ。私はあわてて家に帰って、会社に行ったんだけど、そうしたら、その夜、彼と会ったときに彼『昨日はどこに泊まったんだ』って言うの。私は正直にありのままのことを言ったの。本当に何もなかったから。でも彼は信じてくれなかった。 このページのコンテンツを表示するにはJavaScriptを有効にする必要があります。 Tweet